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No.016

福は内 鬼も内

柚山瓦工業
柚山瓦工業株式会社
所 在 地 : 〒799-2301
今治市菊間町佐方148
代 表 者 : 代表取締役 柚山 一文
T E L : 0898-54-3373 
F A X : 0898-54-2951
主要業務 : 菊間瓦製造施工
U R L : http://www.yuyamakawara.com/
E−mail : info@yuyamakawara.com

(インタビュー) 柚山瓦工業株式会社 代表取締役 柚山 一文(ゆやま かずふみ) さん

[自分で作ったものは自分で売ってくる ]

 旧市内の取材が多かったのだが、今回は菊間。菊間まで来てみると「ああ、合併して広くなったんだなあ。」と感じる。
 菊間といえば、瓦。はずせないでしょうコレは。数ある会社の中でまず最初に訪ねたのが柚山瓦工業であります。
 社長で四代目。高校卒業の時、後を継ぐのがイヤでイヤで、頼みこんだ。「お願い、一年だけ外に出してほしい。」「一年だけやぞ。」この固い(?)約束は・・・守られることが無かった。一年どころか、十年帰らなかった。正月も盆も一切。「よっぽどイヤだったんですね?」と尋ねると「そう。本当にイヤだった。」と正直に答えて下さった。
 で、東京で何をしていたか?まず“月賦屋”に勤める。服や電化製品、家具などをローンで売る仕事に二年三ヶ月。その後ある化粧品のフランチャイズ業を七年半。この時にお金の借り方を覚えたという。
 実は十年の間、一回だけ帰ったことがあったのだが、その時の父親の老け込み方が強く心をとらえ、「これは帰らねば」と思ったという。
 帰れば仕事の虫となる。当時は作れば売れる時代。しかし「これからは、こんなやり方しよったらいかん!」と会社を自分で動かすようになり、弟とも力を合わせて「とにかく作ったら私が売ってくる」と言って四国中、飛び込みで営業しまくり、どんどん事業が上向いていった。“一生懸命やったら儲かる時代”だった。その後営業所だったところを独立させたり、弟に任せたり、整理をして現在に至る。
柚山一文社長
菊間瓦を語る社長は本当に楽しそう

[屋根に上がってこその鬼瓦 ]
柚山高勝鬼師作 愛媛県武道館の鬼瓦
  さて、菊間の瓦といえばやはり“鬼師”。こちらの工場にも二人いらっしゃる。愛媛県武道館の大きな大きな鬼瓦(4m!)もここで作られたものだ。図面を書き、提出したときから自信があったそうだ。
 御存知の通り、鬼瓦はあまり近くで見るものではない。『屋根に上がってこそ』なのである。こちらの鬼師・柚山高勝さんはその点を心得た素晴らしい職人さんだ。NHKのハイビジョンで柚山さんが取り上げられ、放送されたところ、大阪の国会議員の方から電話があり、「どうしても作って欲しい」とのこと。そのセンセイのお宅には登り龍をこしらえて据えた。いいですねー、縁起がよくて。僕も作ってもらおうかしら。あ、予算があまりありません・・・。
 社長はとにかく明るい。一杯御一緒したいくらいである。今、二人の息子さんが立派に跡継ぎとして育ってきている。中学生の時、あまり勉強が出来てしまうとこんなしんどい仕事をしないと思った社長は、一切「勉強しなさい」とは言わなかったという。なるほど、そうしたら息子達はついてくるのですね!!
 高い技能を身につけた若い職人さんもたくさんいて、これからの菊間瓦、先行きはとっても明るいと、僕まで自信を持って前向きな気持ちにさせてもらった、そんな取材でした!!
(2006年9月13日訪問)
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