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No.019

伝統工芸を未来につなぐ

桜井漆器会館全景
株式会社伊予桜井漆器会館
所 在 地 : 〒799-1524
今治市桜井長沢甲340-1
代 表 者 : 代表取締役 鳥井 洋
T E L : 0898-48-0418 
F A X : 0898-47-2739
主要業務 : 桜井漆器製造販売
U R L : http://www.sakuraishikki.com/
E−mail : http://www.sakuraishikki.com/otoiawase.html

(インタビュー) 株式会社伊予桜井漆器会館 代表取締役 鳥井 洋(とりい ひろし) さん

[伝統ある桜井漆器 ]

 漆器というと・・・
高くて、扱いにくくて、今の生活スタイルには合いそうにもなくて・・・。とそんなイメージを抱いておりましたワタクシ。そんなワタクシの考え方を360°、いや、180°変えてくれたのが今回の取材でございます〜!!
 もう250年以上の歴史の桜井漆器。大阪の商船に積まれていた和歌山の海南漆器を真似て作り始めたという。
 ここで少しお勉強。漆器は日本では大きな6つの産地があります。和歌山の海南漆器、福井の越前漆器、福島の会津漆器、石川の輪島、山中の両漆器、そしてこちら今治の桜井漆器。輪島は有名で最高級品を作ります。桜井は“販売”から産まれた漆器なので他所とは違い、うるし屋さんからうるしを買い、材木屋さんから材木を買って作るのだそうで。木はひのき、けやき、桜が使われております。
 まだまだたくさん勉強しないと全部がよく分からないけれど、社長さんのコーナーなので省略させてもらいます。

インタビュー中の鳥井社長

[漆器技術を新たな発想で ]
平成18年度えひめ伝統工芸大賞受賞作品
美しすぎる“コンセントカバー”

 自分で三代目だという社長。初代(祖父)、二代目(父)ともに職人だった。先代が昭和40年に他界し、急遽あとを継ぐことに。21才という若さだった。社長になった途端、「いつまでもあると思うな親と金」、この言葉を思い知らされた。借金百万以上、現在の金にしていくらぐらいだろう?周囲からは「半年でつぶすぞ」とも言われた。その時に「何くそ、やったるが!」と逆にやる気が起きた。
 「若いから出来たんです」と語る社長。取引先に行っても呼び捨てにされたり、下に見られたりしながらも新しいアドバイスをしてくれたのがよかったと振り返る。
  店内を歩いていると、今までのイメージをくつがえすような商品が多いことにビックリ!!ガラス製品に漆がぬってあったり、鞄が漆ぬりだったり(こちらは平成18年度えひめ伝統工芸大賞受賞)。毎年何か現代にピタッと合う、何かを漆塗りでこしらえる努力をしておられる。試行錯誤が続いている。
 その中で、パッと見ても何か分からないものがあった。「何ですかコレ?」と尋ねたらなんとそれは“コンセントカバー”だった。あまりの美しさに衝撃を受けた僕は、この取材日の次の日のブログにこのことを書いた。すると、そのブログを見ていたある方が「これだ!」と思い、今治まで車を走らせてコンセントカバーを買いに行ったというではないか。いやー、これはうれしかったですね。どうやらその人は家を新築中らしく、和室のイメージにピッタリのものを探していたらしい。よかった、見つけてもらえて。
 社長の座右の銘は「一期一会を大切に」。四代目はこの三月に結婚したばかり。ガラスに漆を使った張本人。社長からするとたのもしい後継者だ。「役職をつけるのは簡単だけど、向こうがそう思ってついてきてくれるかどうかだ。」と社長は語る。
 どうやら桜井漆器の将来は明るいですよ!!
(2006年11月14日訪問)
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